2026.05.29更新 製品安全・化学物質管理
- 製品安全
- 化学物質管理
- 目標・実績
製品安全
クラレグループの各事業部においては、製品の安全を確実なものとするため、日々の新製品開発や変更管理(原材料の変更、製造設備や条件の変更などを対象とした製品の安全性や性能発現への影響の評価)の際に、さまざまなリスクアセスメント手法を用いた評価やそれに基づく改善を行い、製品の安全および品質を保証し、お客さまへお届けしています。さらに全社的に安全性の検討を要する製品および開発品(体内摂取されるもの、医療機器に使用されるもの、ナノマテリアルを使用するものなど)に対して、「重要案件に関するPL審議委員会規則」に基づきサステナビリティ推進本部を中心にPL審議委員会を組織し、製品の安全性の確認を経て、開発・上市する仕組みを構築しています。
2025年も、この規則の対象となる製品の開発・商品化に対して、PL審議委員会が製品をご使用いただく皆さまおよび製造に携わる従業員に対する安全性や環境への影響等を審議し、適切な対策を取ることを前提に開発・商品化を進めることを決定しました。
クラレグループではこのように事業部ごとのリスクアセスメントに加え、一部の対象製品についてはPL審議委員会による審議を通じて、当社の製品をご使用いただく皆さまおよび従業員に対し適切な安全対策がとられた製品を今後も供給していきます。
管理体制
クラレグループでは、社内規定においてサステナビリティ推進本部担当役員がグループの化学物質管理を統括することを明確にしており、サステナビリティ推進本部は、コーポレート組織として化学物質管理の全社的な仕組みの継続的改善に取り組んでいます。また、個々の製品については、その製品を主管する事業部門が責任を担っており、製品の用途やお客さまからの要望等に応じた、安全性の確認、法規制対応、サプライチェーンにおける化学物質情報の伝達などを行っています。事業部門とサステナビリティ推進本部は、連携しながらお客さまに当社の製品を安全にご使用いただけるよう努めています。
法令遵守・情報提供
【情報提供】
クラレグループでは、社外に提供される化学品について、各国の法令や基準に基づいた安全データシート(SDS)を提供しております。そのうち、特定の性状、有害性を持つ製品を輸送する場合は、法令や商慣習等に基づき輸送ドキュメント(例:イエローカード※)を発行し、物流業者様に提供しております。 また、3E社と「Global Incident Response Hotline Service」を契約し、緊急時に24時間、多言語で対応できる電話番号を製品SDS やラベル等に記載できる体制を整えています。
また、クラレグループ全体の製品SDSを一元管理するためグローバルデータベースを運用しています。拠点間における重複管理を解消するとともに、グループの全ての拠点から製品SDSを閲覧ダウンロードすることができます。本データベースはグループの一部の社外向けホームページとも情報を共有しており、お客さまへ迅速に最新版のSDSを提供できるように努めています。
※
イエローカード:化学物質や高圧ガス輸送時の万一の事故に備え、ローリーの運転手や消防・警察などの関係者が取るべき処置を書いた緊急連絡カード
【グローバル連携】
クラレグループは海外の生産拠点も多く、また製品がグローバルに展開されているため、海外における法規制対応が必要となる場面が増えています。当社では海外グループ会社に在籍するプロダクト・スチュワードシップマネージャーや法規制対応担当者と連携し、各国の化学品関連法規制の改正状況や運用状況に関する情報収集を行い、情報共有、法規制等への対応検討を行っています。また、法規制検索ツールや管理ツールをグローバルで活用しています。こういった取り組みにより、関連する法規情報や危険有害性情報の取得、SDSなどの作成ができる仕組みを整備し、お客さまへの情報提供を行っています。
【法改正への対応】
2025年に実施した主な化学品関連法への対応事例は次のとおりです。今後も継続して、国内外の化学品に関する規制に適切に対応していきます。
日本
2025年4月にはSDS記載義務のある指定化学物質が追加され、今後も段階的に指定物質が増加していきます。当社では、追加・変更された指定物質の情報管理をSDS 作成システムの中で検索できる仕組みを備え、施行前にSDSを改訂できる体制を整えています。
また、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律 (化審法)、および労働安全衛生法(安衛法)に基づく各種新規化学物質届出、化審法における製造数量等の届出などを行いました。
韓国
化学物質の登録及び評価等に関する法律(化評法)に対して、韓国内に代理人(Only Representative)を設置し、登録・申告が必要な物質について対応を進めています。登録済みの化学物質については、お客さまへ適切に情報共有を行うとともに、お客さまとも連携しながら、登録トン数枠内での数量管理を行っています。
教育
サステナビリティ推進本部と事業部(化学物質管理責任者、担当者等)の情報共有の場として、「化学物質管理連絡会」を設けており、2025年は国内において4回開催しました。ここでは、参加者の化審法・安衛法等をはじめとする国内外の化学品規制の知識を深めるとともに、自主的な管理活動も取り入れた新たな社内ルールや具体的な対応方法等の周知・教育などを行っています。さらに2025年は、社外の講師を招き、SDS作成に関する社内セミナーを計4回開催しました。
また、化学物質管理の重要な要素であるリスク評価や法規制の最新動向を学ぶ機会として、日本化学工業協会主催の「ケミカルリスクフォーラム」のWeb配信を活用しています。Webで受講できるため、事業部の化学物質管理責任者だけでなく、事業所の担当者など、社内の幅広い多数のメンバーが聴講し、化学物質管理への理解を深めることに努めています。
製品安全・化学物質管理の目標と実績
評価 ◎:達成 〇:さらに取り組みが必要 △:未達
| 2025年度 | ||
|---|---|---|
| 目標 | 実績 | 評価 |
| 事業部間の情報共有向上により、「製品に起因する重大事故の未然防止と重大事故・違反件数ゼロ」の確度を高める。 | 製品安全や化学物質管理に関し、コーポレートと事業部の定期的な連絡会にて社内ルールや法規制の教育を行い、社員の意識向上を図っています。また、連絡会で各事業部のベストプラクティスや失敗事例等を共有することで横展開し、全社としてよりよい対応につながるよう努めております。 2025年において、重大な事故・違反はありませんでした。 | ◎ |