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2026.05.29更新 PSA(Portfolio Sustainability Assessment)システム

 2018年にWBCSDが公表した「Chemical Industry Methodology for Portfolio Sustainability Assessments (以下、PSA)」は化学系企業が持続可能な製品ポートフォリオを目指すために、一貫性のある評価手法を提供するための指針です。当社はこの指針に準拠しクラレグループのPSAシステムを構築し製品や技術のスクリーニングを行うことで、客観性と透明性が高い評価を可能としました。クラレグループはPSAシステムによる製品や技術のスクリーニングを継続することにより、環境や社会の変化への感度を高めます。スクリーニングを通して機会の積極的な獲得やリスクへの適切な対応につなげ、よりサステナブルなポートフォリオの実現に取り組みます。 

※ 

World Business Council for Sustainable Development(持続可能な開発のための世界経済人会議)の略

PSAの評価手順

 クラレグループのPSAシステムは次のとおりです。

イラスト 1 PSA評価の対象


① (PSA評価の対象)

 PSA評価はクラレグループの全事業を対象とし、全製品売上高の80%を目指し段階的に範囲を拡大する。また、製品開発のステージゲートにおいてPSAシステムの活用を検討する。

イラスト 2 PARCの定義


② (PARCの定義)

 「製品」と「用途」と「取扱い地域」の組み合わせを一つの評価単位PARC(Product-Application-Region Combination)として特定する。

イラスト 3 評価事項


③ (評価事項)

 以下の3分野で計9項目を評価する。

〇 基本要求事項(Basic Requirement)

・化学品、危険物質管理
・クラレ行動規範への適合
・経済的価値
・風評リスクの有無

〇 社会や規制の動向 (Stakeholder Requirement)

・規制動向(グローバル/地域ごと)
・バリューチェーンにおけるサステナビリティ方針の有無
・サステナビリティや環境分野における認証制度(エコラベル・証書等)の有無

〇 ベンチマーク製品との性能比較 (Performance)

・製品のライフサイクル(製造から廃棄まで)の各段階で、サステナビリティの観点からPARCにとって重要な事項を選択し、それぞれの事項についてベンチマークとの性能比較を実施
イラスト 4 スコアの決定

④ (スコアの決定)

 1~5の5段階スコアを決定する

イラスト 5 結果の活用

⑤ (結果の活用)

 スコア4と5の製品を自然環境・生活環境貢献製品とし、向上目標を設定する。

目標

 クラレグループはサステナビリティ中期計画において、自然環境・生活環境貢献製品の売上高比率を2024年に55%、2026年に60%とする目標を設定しました。

図 自然環境と生活環境貢献製品の売上高比率目標

  クラレグループのマテリアリティとして、事業を通じた「自然環境の向上」と「生活環境の向上」を特定しています。自然環境・生活環境に貢献する製品や技術を評価する指標として「クラレPSAシステム」を構築し、2021年にスクリーニングを開始しました。2025年には、WBCSDのガイドライン更新を受けて評価基準の見直しに着手しました。
 クラレPSAシステムでは5段階評価を行い、上位2ランクの製品を「自然環境・生活環境貢献製品」と定め、貢献製品の売上高比率拡大を目指しています。併せて、クラレグループ全体の製品に対するPSA評価カバー率の向上も目指しています。

  2025年は自然環境・生活環境製品の売上高比率およびPSA評価カバー率がそれぞれ60%、82%と2025年目標を若干下回りましたが、いずれも2024年実績からは伸長しました。また、自然環境・生活環境貢献製品の売上高比率については「PASSION 2026」最終年度目標を前倒しで達成することができました。
 今後はクラレPSAシステムと事業収益などの財務情報やGHG排出量などの非財務情報との連携を図り、事業ポートフォリオのさらなる高度化への貢献も検討していきます。

自然環境・生活環境貢献製品売上高比率とPSA評価カバー率の推移

自然環境・生活環境貢献製品事例

  • 自然環境貢献製品
  • 自然環境・生活環境貢献製品(どちらも貢献する製品)
  • 生活環境貢献製品