2015.02.12
~バリア性を活かして耐薬品分野でも採用拡大中~ <エバール>フィルムが化学薬品防護用手袋に採用
株式会社クラレ(本社:東京都千代田区、社長:伊藤正明)のEVOHフィルム(当社登録商標<エバール>フィルム)が、工業用手袋の製造・販売を行うダイヤゴム株式会社(本社:群馬県前橋市、社長:石綿正彦)の化学薬品防護用手袋「ダイローブ」※T2シリーズに採用されました。<エバール>フィルムを使った複合フィルムを使用することで、業界最高水準の耐薬品透過性を実現しています。
- * 「ダイローブ」はダイヤゴム株式会社の登録商標です。
1.<エバール>の耐薬品性における注目点
- <エバール>は、化学薬品に対して高い耐性を持っており、有機溶剤や化学薬品、農薬等の容器に広く採用されている。
- 最近では、<エバール>フィルムの良好なヒートシール(熱溶着)性を活かし、薬効成分や芳香成分を守るバリアシーラント(バリア性内面材)として、防虫剤や芳香剤、医薬品分包や湿布など、薬品・トイレタリー分野での採用も進んでいる。
2.「ダイローブ」T2シリーズについて
- インナー手袋として使用することで、化学薬品の透過を防ぎ、溶剤が経皮吸収されるリスクを低減する。
- 特殊ポリエチレンに<エバール>フィルムを積層した複合フィルム製で、業界最高水準の耐薬品透過性を実現。
- フィルムの複合化方法に工夫を凝らし、自社従来品に比べてシール断面部分(ポリエチレンと<エバール>フィルムの接面)の耐透過性にも優れる。
以上
ご参考
1.EVOH樹脂<エバール>とは
<エバール>は当社が1972年に世界で初めて開発・事業化した高機能性樹脂で、プラスチックとしては最高レベルのガスバリア性(汎用ポリエチレンの約10,000倍)を有します。優れた気体遮断性を生かし、食品の保存性に優れた包装材料を始め、化粧品、薬品の容器、また軽量化や成形加工を容易にしながら厳しい燃料ガスの排出規制に対応できるため、自動車ガソリンタンクへも採用されています。また、壁紙や床暖房用パイプなど住宅・生活関連分野などへも展開しており、世界的に需要が拡大しています。
2.ダイヤゴム(株)の会社概要
社名 | ダイヤゴム株式会社 |
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本社所在地 | 群馬県前橋市飯土井町9 |
代表者 | 代表取締役社長 石綿 正彦 |
資本金 | 9,000万円 |
設立 | 1961年(昭和36年) |
事業 | 工業用手袋の製造販売 |