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  • お知らせ
2026.04.01

2026年度入社式 社長挨拶

 皆さん、入社おめでとうございます。

 本日、高い志と希望に満ち溢れた皆さんをクラレグループの新しい仲間として迎えられることを、大変嬉しく、心強く感じています。素晴らしい門出の日にあたり、お祝いを申し上げます。

 クラレは1926年の創業以来、「世のため人のため、他人(ひと)のやれないことをやる」という使命のもと、独創性の高い技術と事業を通じて社会に価値を届け続けてきました。創業100周年を迎える2026年は、私たちが長年にわたり積み重ねてきた挑戦の歴史におけるひとつの節目であると同時に、皆さんが社会人としてスタートを切る年でもあります。これから一緒に力を合わせて、クラレの次の100年に向けて新たな歩みを進めることを楽しみにしています。

 一方で、最近の社会情勢は不安定な状態が続いています。米国を発信源とする主要国の貿易政策転換による混乱、複数の地域での紛争勃発や地政学的リスクの高まり、グローバルなサプライチェーンや供給・需要構造の変化などにより、世界経済の不確実性、不透明さは増しています。会社はこのような状況の中でも、タイムリーに情報を収集し、流れを読み、機会やリスクを的確に分析した上で、なすべき決断を下して前に進まなければなりません。経営層はもちろん、社員の皆さん一人ひとりの当事者意識と情熱、果敢な挑戦、責任を伴う行動が必要です。会社には様々な仕事がありますが、皆さんがどのような職務に携わることになっていても、一人ひとりの力が基本であり、それらを結集したものが会社全体の力となります。皆さんがこれから学びと経験を重ね、少しずつ力をつけながら会社と社会に貢献し、難しい環境であってもそれを乗り越えて、共に成長していくことを、大いに期待しています。

 さて、社会人となり、これから先長く仕事をしていく上でまず大切にしてほしいことがあります。それは良い心身の状態を保つこと、すなわち、健康であることです。これは皆さん自身が幸せな生活を送り、働き甲斐を感じながら質の高い仕事をすることにつながる基本ですので、常に心掛けて頂きたいと思います。

 皆さんが安心して健康で働けるように、会社も職場の環境や制度を整備しています。
 その上で、これから皆さんが実際に職場で仕事に取り組む際に、私自身の経験も踏まえて大事だと考える、3つの心構えについてお話しします。

分からないことは、遠慮せずに周りの人や先輩、上司に聞く

 一つ目は「分からないことは、遠慮せずに周りの人や先輩、上司に聞く」ということです。
 最初から何でもできる人はいません。何を知らないのかさえ分からない——これは誰もが通る道です。分からないことを素直に認め聞く勇気を持ち、メモを取り学びを得ていく姿勢こそが、成長の最短距離です。忙しそうに見える先輩や上司たちも新人の頃は同じ経験をしており、教えることで皆さんが早く戦力になることを心から望んでいます。分かったふりをせずに、謙虚に教えを請う姿勢を大切にしてください。

与えられた仕事や役割で、ベストを尽くす

 二つ目は「与えられた仕事や役割で、ベストを尽くす」ということです。
 実際に職場に配属されると、入社前に想像していた仕事のイメージと違うと感じる場面が往々にしてあります。しかし、皆さんに与えられる仕事は、上司や先輩が皆さんの将来の伸びしろやキャリアを見据え、よく考えられた上で用意されたものです。どんな仕事にも必ず意味があります。小さな仕事に思われるものでも、それらの達成の積み重ねが次の大きな機会につながります。任された範囲で誠実に、着実にやり切る——それが周りの人の信頼を生み、次のステップにつながります。

自己研鑽を続ける

 三つ目は「自己研鑽を続ける」ということです。
 学びは学校を卒業して終わったわけではありません。今日が新たな学びのスタートです。読書や外部講座、社内外の人との対話などを通じて、見聞を広げ、考える力を養ってください。中でも読書は、少ない費用で古今東西の様々な歴史や文化、出来事、人の思考などに触れることの出来る非常に有意義な手段であり、本の中には豊富で充実した情報と教訓が詰まっています。そこで得た知識や考え方は、必ず皆さんの中に蓄積され、将来決して無駄になることはありません。お金と時間の使い道として、自己研鑽への投資ほど確実なリターンをもたらすものは無いと思います。ぜひ意識をして自分を高める努力を続けてください。

 以上、社会人として仕事に臨む上でのアドバイスとして、私の経験も踏まえて3つの心構えをお話ししました。
 「分からないことは、遠慮せずに聞くこと」、「与えられた仕事や役割でベストを尽くすこと」、そして「自己研鑽を続けること」です。ぜひ心に留め、できれば1年後、2年後、数年後に振り返りをしてみてください。

 最後になりますが、今日から皆さんは社会人としての一歩を踏み出すと同時に、「Kuraray」の名を背負う存在になります。皆さんの言葉と行動にはこれまで以上に責任が伴います。社会人としての基本的な倫理観、道徳心、自立心を備えることはもちろん、一人ひとりが「クラレグループの一員」としての自覚を持ち、行動に反映してほしいと思います。
 そして、皆さんには是非「応援される人」になって欲しいと願っています。真摯に学び、職務に最善を尽くし、挑戦を続ける人は、必ず周囲から応援されます。そしてその応援の総量が、その人の可能性をさらに大きく広げていきます。

 クラレ創業100周年という節目の年に、皆さんが社会人として最初の挑戦を刻むことは、皆さん自身にとっても、これからの歩みを形づくる大切な出発点になるはずです。「世のため人のため、他人のやれないことをやる」この言葉を、どうかそれぞれの現場で具体的な行動として体現してください。

 あらためて、入社おめでとうございます。皆さんの健闘と成長を、心から期待しています。

以上

代表取締役社長 川原 仁 代表取締役社長 川原 仁