2010.07.01
~柔軟性・ソフト感に優れた熱可塑性エラストマー~ <セプトン>Jシリーズの開発について ~高性能・高機能銘柄のラインアップを充実・強化~
株式会社クラレ(社長:伊藤 文大 本社:東京都千代田区)は、水添スチレン系熱可塑性エラストマー<セプトン>の高性能・高機能銘柄として、柔軟性・ソフト感を最大の特長とする<セプトン>Jシリーズを開発しました。
水添スチレン系熱可塑性エラストマー<セプトン>とは
- ゴムのような弾力性を持ちながら、各種プラスチックと同様に加熱して容易に成形できる素材。
- 加硫ゴムや軟質塩化ビニルに替わる軟質成形材料として広く使用されている。
- 世界市場は現在約12万トン/年で、年率約7%で拡大中(当社推定)。
高性能・高機能銘柄である<セプトン>Jシリーズについて
- 開発のコンセプト
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- これまでに開発・展開してきた<セプトン>Vシリーズ、Qシリーズ、Kシリーズに続き、商品ラインアップを充実・強化してお客様のニーズに応えるため、当社が蓄積してきたポリマーの設計・合成技術を活用して開発。
- 従来品に比べ、特に柔軟性・ソフト感に優れているため、関節用サポーターや靴用中敷を始めとする低硬度ゲル状成形品に好適。
- 主な特長
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- 高い柔軟性、優れたソフト感。
- 高い溶融流動性、および優れた成形加工性。
- 優れた緩衝性、制振性能。
- 従来の<セプトン>と同等の軽量性、高強度、圧縮永久ひずみ※、耐引き裂き性などの力学物性および低温物性。
- ※ 成形品を圧縮後、一定時間放置し、厚みの復元度合いを数値化したもの
- 想定分野・用途
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想定分野 想定用途 (1)医療・介護用品分野 義足・プロテクターの緩衝材、パッド部材、関節用サポーター (2)生活・雑貨分野 ベッドや枕などのクッション材・緩衝材、玩具、シューズ中敷 (3)スポーツ用品 衝撃吸収材・プロテクター (4)工業部品分野 各種緩衝材・シーリング材、ロボット部品(衝撃吸収材、制振材、人工皮膚など) (5)電気・電子部品 OA機器、FPD、携帯電話・各種デジタル機器の衝撃吸収材、制振材 - 将来構想
- さらなる用途開拓を進め、5年後に1,000トン/年の販売を目指してまいります。
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以上
【参考資料】
単位 | <セプトン>Jシリーズ | <セプトン>既存銘柄 | 備考 | |
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硬度(Type A) (Type C) | 0 8 | 0 15 | 柔軟性・ソフト感 | |
落球反発弾性率 | % | 36 | 71 | 緩衝性、制震性 |
メルトフローレート 160℃, 21N 200℃, 21N | g/10min g/10min | 34 >400 | 3 76 | 溶融流動性、成形加工性 |
圧縮永久ひずみ 40℃ 70℃ | % % | 9 59 | 10 51 | 既存銘柄と同等の力学性能 |
- ※ クラレ調べ
- ※ 上記データは代表値であり保証値ではありません。
銘柄名 | 最大の特長 | 代表的な想定用途 |
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<セプトン>Vシリーズ |
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<セプトン>Qシリーズ |
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<セプトン>Kシリーズ |
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<セプトン>Jシリーズ |
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