2019.02.15
<SAルーティング® Multi>を発売
~プライマー処理不要で作業効率を向上~<SAルーティング® Multi>を発売~多様化する補綴装置と支台歯に高接着するレジンセメント~
クラレノリタケデンタル株式会社(本社:東京都千代田区、社長:有川清之)は、プライマー※1処理なしで様々な補綴装置(被せ物)と支台歯に高接着するレジンセメント<SAルーティング® Multi>を、2019年2月21日より、歯科医療器材の総合商社である株式会社モリタ(本社:大阪府吹田市)を通じて、歯科医師向けに発売します。
※1 プライマー:補綴装置をセメントで接着させる前に塗布する前処理材。
1.開発の背景
- 近年の歯科治療では、金属に加え、ジルコニア、コンポジットレジン、陶材、シリカ系ガラスセラミックスなど、様々な材質の補綴装置が開発され、使用されている。特にコンポジットレジン(CAD/CAMレジン冠)は、2014年4月に小臼歯への使用が保険適用となって以降、2016年4月には大臼歯(金属アレルギー患者に限る)、2017年12月には下顎の第一大臼歯まで保険適用の範囲が広がっており、今後もさらなる使用拡大が予想される。
- 当社は、金属、ジルコニアの補綴装置と支台歯に接着可能なレジンセメントとして、2008年に<クリアフィル® SAルーティング®>を発売。また、2011年には、プライマー処理を併用することにより、陶材、コンポジットレジン、シリカ系ガラスセラミックスとの接着も可能にした<SAルーティング® プラス>を発売。今回、これらに続く製品として<SAルーティング® Multi>を開発した。
2.製品の特長
プライマー処理なし※2で補綴装置と支台歯を高接着
リン酸エステル系モノマー<MDP®>※3、クラレ独自の長鎖シランカップリング剤「LCSi」※4をペースト中に配合。多様化する補綴装置と支台歯をセメントのみで高接着できるため、歯科医師の作業効率が向上。
半硬化した余剰セメントを容易に除去できる
補綴装置の接着時、歯の周囲にはみ出した余分なセメントを容易に除去できる。セメント除去のタイミングは、光照射から2~5秒後か、2~4分の化学硬化後のどちらかを選択できる。
オートミックスとハンドミックス、選べるシリンジ(注射筒)
オートミックス | シリンジから押し出す際に、ペーストを自動で混ぜ合わせて採取。術者がペーストを練り合わせる必要がなく、歯科治療をスピーディーに行える。 |
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ハンドミックス | なめらかなペースト性状のため、術者が簡単に練り合わせることが可能。症例ごとに、適したペーストの量を調節でき経済的。 |
※2 CAD/CAM冠適応症例にて、歯科セラミックス用接着材料を適用することで、内面処理加算が可能です。
※3 <MDP®>:歯質、金属、ジルコニアなどに対応する接着性モノマー。
※4 「LCSi」:CAD/CAMレジン冠、歯科用陶材、シリカ系ガラスセラミックスに高い接着性を有するシランカップリング剤。
ご参考
クラレノリタケデンタル株式会社 会社概要
社名 | クラレノリタケデンタル株式会社 |
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本社 | 東京都千代田区大手町1-1-3 |
代表者 | 代表取締役社長 有川清之 |
資本金 | 3億円((株)クラレ66.7%、(株)ノリタケカンパニーリミテド33.3%) |
設立年 | 2001年10月1日(クラレメディカル株式会社として。現社名への変更は2012年) |
主な事業内容 | 歯科用接着材・充填材、歯冠用硬質レジン、歯冠用セラミックス、歯科用石膏、歯科用CAD/CAM機器・材料の製造・開発・販売など |
株式会社モリタ 会社概要
社名 | 株式会社モリタ |
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本社 | 大阪府吹田市垂水町3-33-18 |
代表者 | 代表取締役社長 森田晴夫 |
資本金 | 5億8455万円 |
設立年 | 1916年10月 |
主な事業内容 | 歯科医療器械・器具・材料・情報機器などの歯科医療全般にわたるハードウェアの流通、歯科医療情報などのソフトウェアの紹介、歯科診療システム構築・歯科医院開業・経営などの支援業務 |
以上